薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

薬との飲み合わせを気を付けるのは薬だけでいいの?part4

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

お薬と飲食物のと飲み合わせシリーズ、まだ続きますよ~!

今回も、念のためこの一文を載せておきます!

『私が飲んでいる薬と食べ物・飲み物で飲み合わせの悪い物はありますか?』と、お薬をもらうときに薬剤師に確認してください!

また、個々に書いている内容は一例なので、これを読んで直ぐに自己判断で中止したりしないでくださいね。心当たりがある場合は、必ずいつもの薬剤師に相談してくださいね!!

 

それでは、今回もお薬と食べ物・飲み物で注意しないといけないものをご紹介しますね!!

 

・牛乳

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抗生物質ニューキノロン系・テトラサイクリン系・セフェム系

これらの抗生物質と牛乳は飲み合わせが悪いんですね~!牛乳の中のカルシウムとこれらの抗生物質がくっついてしまい、薬の吸収や作用を弱めてしまうんですね、、、。

せっかくお薬を飲んでも、効果が出にくくなってしまうので注意しましょう!!

この場合、お薬を飲んだ後、2時間以上間を空ければ牛乳の服用も可能ですよ!

 

・便秘薬(酸化マグネシウム

便秘でお悩みの方多いですよね!この便秘の時によく処方されるお薬の中にも注意しないといけないお薬があるんですね~!

このお薬、通常量の牛乳なら問題ないのですが、大量の牛乳と一緒になると、カルシウムの吸収量が多くなりすぎてしまうんですね、、、。

では、大量の牛乳とはどのくらいの量なんでしょうか?

一般的には、『大量』というと1日1リットルくらいと言われています。

でも、一つ注意が必要です。牛乳は1日に1リットル飲まなくても、ヨーグルトなどの乳製品も牛乳と同じなんですね、、、。なので、その辺りも考慮して牛乳や乳製品を摂取するようにしましょう!

 

いや~でも、

『カルシウムの吸収量が多くなるならいいんじゃない!?』

と思った方、いらっしゃいますかね!?

なんでも多すぎは良くないんですよね、、、。カルシウムも一度に大量に吸収されると体に害なんです、、、。高カルシウム血症といって危険なんですよ!

ちなみに、高カルシウム血症とはどんな症状なんでしょうか?

軽度の場合、多くは無症状です。症状が出ても脱力感や疲れやすいなどあり振れた症状です。

しかし、高度の高カルシウム血症となると、意識がふとなくなったりするような意識障害をはじめ、脱水、腎不全などが起こります。腎不全を起こしてしまうと非常に緊急な状況になりますので注意が必要なんですね!

 

 

骨粗鬆症の薬(活性型ビタミンD3の薬)

骨粗鬆症にもいろいろと種類があるのですが、この活性型ビタミンD3というのはカルシウムの吸収を良くさせる薬なんですね!

なので、便秘薬の所でもお伝えしたように、高カルシウム血症の恐れがあるので注意が必要です。

 

 

・チーズ

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・特定のいくつかのお薬(セレギリン・シメチジン・イソニアジド・イミプラミ)⇒いずれも成分名です。商品名ではありません

お薬がチーズに大量に含まれているチラミンという成分の分解を妨害するため、チラミン中毒(顔面紅潮・頭痛・急激な血圧上昇)が発現する可能性があるため注意していただきたいと思います。

 

今日はここまでで(^^;)

次で一応最後にしようかなと!

 


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