薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

ジェネリック医薬品に変更するべき?

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

 

今まで、ジェネリック医薬品について、特許のことなどを含め少し詳しくお伝えしてきましたので、だいぶジェネリック医薬品について詳しくなったのではないかなと思います。

 

ですが、

 

では、今までのことを踏まえて、

ジェネリック医薬品に変更したほうがいいのか?」

ジェネリック医薬品に変更しないほうがいいのか?」

 

結局ここが重要だと思います。

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結論から言いますと、

 

基本的には変更していただいたほうがいいのではないかと思っています。

 

変更したほうがいい理由

 

変更したほうがいい理由の一番は、効能効果が同じと認められているのであれば、安いお薬を使用したほうが、自分のお財布にも優しいし、日本の医療費削減に少しでも貢献できるというメリットがあるからです。

ジェネリック医薬品に変更する一番の理由はこれに尽きるでしょう。

 

それともう一つ。

ジェネリック医薬品は、「先発医薬品より進化しているものがある」という事をお伝えしました。特に、今までのお薬が飲みにくいと感じていらっしゃる方は、ジェネリック医薬品への変更が、そのお悩みを解決することになるかもしれません!

・口の中でスッと溶けるタイプのお薬が開発された

・お薬の粒が小さくなっている

・カプセルしかなかったのに錠剤が発売された

このようなことがある場合がありますので、ぜひ薬剤師にご相談してみてください!

 

オーソライズド・ジェネリック(AG)を選ぶべき?

 

オーソライズド・ジェネリック(AG)については前回ご紹介しました。

オーソライズド・ジェネリックの場合は、価格以外は基本的にすべて同じように製造しないといけないという事でしたよね!

つまり、今までと同じお薬を安く買うことができるので、お得ですよね~!

なので、それだったら、すべての薬をAGにしたらいいんじゃないか?と思われますよね。

しかしそうならないのは、先述した通り、ジェネリック医薬品を開発するにあたって、患者さんによりよく服用してもらうための技術を詰め込んでいますので、医薬品自体を進化させることができる、というメリットがあるんじゃないかと思います。

 

また、AGに比べ、その他ジェネリック医薬品のほうが価格は安いですよ!AGは特許が切れていない部分に関してはお金を払うなどして使用許可を得ていますので、どうしても価格が、その他ジェネリック医薬品に比べると高くなります。

 

なので、必ずしもAGが優れているというわけではないのですが、私はAGをお勧めする場合もあります。

 

それは、

アレルギーを持たれている方

割と敏感?(いろいろと気になってしまう?)な方

医療費を安くしたいけどなるべく先発医薬品を使いたい方

などについては、AGをお勧めしています。丁寧に説明すると、皆さん納得され変更してくださいますね!

 

ジェネリック医薬品変更時のポイント

 

はっきりって、これについてはお薬を使われている皆さんに申し上げることではないのですが、我々薬剤師が責任をもって安心・安全に服薬してもらうためにジェネリック医薬品を選ばないといけないという事です。

私の薬局では、基本的に信頼できるメーカーを採用しますし、採用する段階で様々な情報を入手したうえで、安心・安全に使用してもらえるという事を確認し、そして、最終的には患者さんの希望を確認し、AGがあるもので、AGを希望されるのであればAGを、そうでなければ、採用品目に変更しています。

 

正直な話(裏話)全く同じという事で販売されているジェネリック医薬品の中でも、明らかに効果が減弱する医薬品が存在しているのは事実です、、、。

この辺りは、専門家である薬剤師が責任をもって見極める必要があると思います!

正に薬剤師の職能だと思います。

 

ですが、ジェネリック医薬品といっても、すべてのジェネリック医薬品が同価格というわけではありませんし、仕入れ価格もメーカーによって違ったりしています。

本来あってはならないことですが、「仕入れ価格が少しでも安いもの」を採用基準にしている薬局もあるとかないとか!?

弱小の製薬メーカーだと、採算が合わなくなったとたん、急に製造をやめてしまったりすることがあるんですね、、、。そうすると、その医薬品が手に入らなくなってしまうんです。結局、患者さんにご迷惑をおかけすることになってしまいますよね!

 

ちなみに売上ランキングは

  1. 日医工
  2. 沢井製薬
  3. 東和薬品
  4. Meiji Seika ファルマ
  5. 陽進堂
  6. 日本ケミファ

シェアランキングは

  1. 沢井製薬
  2. 日医工
  3. 東和薬品
  4. Meiji Seika ファルマ
  5. 日本化薬
  6. 武田テバファーマ(テバ製薬)
  7. 日本ケミファ
  8. ニプロ

となっています。

一つの目安として、このようなメーカーを採用しているかどうかは、確認してみてもいいかもしれませんね!

 

それでも心配な方へ

 

絶対にジェネリック医薬品に変更する必要はありません。しかし、お薬代が高いから少しでも負担を減らしたい、医療費削減に少しでも貢献したいと思われる方もいらっしゃると思います。

そんな時は、

お試しでジェネリック医薬品を使用することができる制度

こういったものがございますので、ぜひご利用いただきたいと思います。

どういう制度かというと、

例えば、

56日処方のうち、14日分だけまずはジェネリック医薬品を調剤してもらい、お薬をもらう。

14日後に再度薬局に来ていただき、体調変化などについてお話させてもらい、引き続きジェネリック医薬品を使用するのか?もともとの先発医薬品に戻すのかを相談し、残りの42日分のお薬をもらう

 

という事ができます。

分割調剤

という、方法です。

不安のある方などにおすすめですので、ぜひ薬剤師にご相談してください!

 


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