薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

センノシドを服用する上での注意点

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

前回は、センノシドの作用や飲み方などについてお伝えしました。

ryouhei200611111.hatenablog.com

 

今回は、センノシドを服用する上での注意点についてお伝えしようと思います!

 

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 副作用について

このお薬の作用は、大腸を刺激して排便を引き起こす、という事をお伝えしましたが、時に大腸を刺激しすぎることによって副作用が起きる事があるんです。

 

頻度の多い副作用としては、

腹痛
下痢
腹鳴(お腹がゴロゴロ鳴る)
悪心・嘔吐


といった胃腸系の副作用です。

これはセンノシドが効きすぎてしまった事で生じる副作用で、多くの場合で調整すれば改善します。

 

また、センノシドの効き過ぎに伴い

カリウム血症
低ナトリウム血症
脱水
血圧低下
などが起きることがあるんですね。

これは、いわゆる、効きすぎによって下痢をする事で、水分が失われすぎてしまう事による症状ですね、、、

ちなみに「低カリウム血症」の初期症状としては、「脱力感」「筋力低下」「気持ち悪さ」などがあります。

また「低ナトリウム血症」の初期症状は、「体のだるさ」「頭痛」「吐き気」などがあります。

 

連用に注意

大腸を刺激して動かす事で排便を促すという方法は確実な排便を期待できるメリットがありますが、反面で大腸が次第に刺激に慣れてくるというデメリットもあります。

大腸への刺激を慢性的に続けていると、次第に大腸は刺激に反応しなくなり、必要なセンノシドの量がどんどんと増えてしまいます。これを「耐性が生じる」と言います。

高齢者で寝たきりなどの方は難しいのですが、そういった方以外については、なるべく連用を避け、日常生活での改善を目指していければと思います

 

OTC(市販薬)についても注意を

今まで、センノシドについて色々とお伝えして来ましたが、センノシドは大腸刺激性の便秘改善薬でしたね!

実は、市販薬でも処方薬と全く同じ成分のお薬ってあるんですね!

例えば、一番有名?な市販薬としては「コーラック」があります。これはいわゆる処方薬でいう「プルゼニド」と同じですね。

コーラック」と言うと、若い女性が便秘で「ポッコリお腹」になった場合に飲んでるイメージがあるのですが、先にも挙げたように、使いすぎは、耐性を生じますし、それに伴い使用量が増えていく。それが副作用につながる、と言う悪循環を引き起こす可能性があるので、ご注意ください


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