薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

ジェネリック医薬品て本当に同じなの?

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

前回は、ジェネリック医薬品はなぜ安いのか?という理由についてお伝えしました。

ryouhei200611111.hatenablog.com

この中で、特許のお話をしましたが、実はこの特許の観点から今回のお話をお伝えしようと思います。

 

特許から見た先発品とジェネリック医薬品

 前回もお伝えしましたが、医薬品の特許には以下の4つがあります。

・物質特許:新しい化学物質に与えられる特許

・用途特許:特定の物質に対する新しい効能・効果に与えられる特許

・製法特許:物質の新しい製造方法に与えられる特許

・製剤特許:さらにくすりの安定化など製剤上の新しい工夫に与えられる特許

 

この中で、「物質特許」と「用途特許」の期限が切れれば、ジェネリック医薬品を製造できるという事をお伝えしました。

 

ということは?

 

「製法特許」・「製剤特許」の期限が切れていない場合があるという事です。 

 

一度、それぞれの特許の関係から、先発品とジェネリック医薬品の「同じところ」「必ずしも同じとは限らないところ」を整理してみましょう!!

 

同じところ

・有効成分の種類と量
・投与経路(のみぐすり、注射、皮膚に塗る、など)
・使用量・使用方法
・効き目・安全性

 

必ずしも同じとは限らないところ

・先発品では、錠剤やカプセル剤、粉薬など多彩なラインナップであっても、ジェネリック医薬品には、錠剤しかない等の場合がある

・有効成分は先発品と同じですが、たとえば錠剤の形を作るための添加物については、種類はもとより、入っている量や数が違う場合があります。

ちなみに、添加物とは「薬の効果に影響を与えない」ものなので、添加物が違っても効能効果に影響はないと判断されています

・製造方法が違うので、同じ形・色などになっていない場合が多い

ジェネリック医薬品の使用できる病気が、先発医薬品の持つすべての病気をカバーしているとは限らない

 

以上の事より、ジェネリック医薬品と先発医薬品は全く同じと言うわけではないんです!

 

ですが、全く同じが果たしていいのかどうか?と薬剤師である私は思ったりするんです。薬剤師すべてが同じ意見ではないので、この辺りは主観になりますが、、、。

なぜ、私が「すべてが同じが果たしていいのか?」という理由ですが、たとえ話をすると、

f:id:ryouhei200611111:20170904120227p:plain   f:id:ryouhei200611111:20170904120542p:plain   f:id:ryouhei200611111:20170904120243p:plain

 

こういう事です!(^^;)

つまり、発売から20~30年経過すると、

・添加物も良いものができているかもしれない

・製造方法もより良くなっているかもしれない

などの技術革新は必ずあるはずです。

つまり、技術等が向上することで、今までよりも飲みやすく(錠剤が小さくできる・味が良くなる)する工夫ができたりするんですよね!

実際そのような工夫が加えられたジェネリック医薬品はたくさんあるんですねぇ~!!

 

ジェネリック医薬品のメーカーの回し者ではないですよ(^^;)

 

だいぶジェネリック医薬品について、詳しくなっていただけたんじゃないかな?と思います。もう少しジェネリックについて深堀していこうと思います!


健康と医療ランキング にほんブログ村 病気ブログ 薬疹・薬の副作用へ
にほんブログ村 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村