薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

薬との飲み合わせを気を付けるのは薬だけでいいの?part3

お薬とのお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

今日は、昨日の続きです!

昨日は、グレープフルーツジュースだけで終わっちゃいましたからね、、、(^^;)

一応、詳細な内容に入る前に、前回もお伝えしましたが注意点です!

『私が飲んでいる薬と食べ物・飲み物で飲み合わせの悪い物はありますか?』と、お薬をもらうときに薬剤師に今一度確認してください。

また、ここに書いている内容は一例なので、これを読んで直ぐに自己判断で中止したりしないでください。心当たりがある場合は、必ずいつもの薬剤師にご相談してくださいね!!

 

 

 

・カフェイン    f:id:ryouhei200611111:20170728120528p:plain

 

最近は、エナジードリンクによる、『カフェイン中毒』という言葉を耳にしますね。さらに、日本で初めてカフェイン中毒で死者が出たというニュースもありました、、、。

エナジードリンクはカフェインが多いので単純に飲み過ぎには注意していただきたいと思います。

では、本題です。カフェインの代表というと、コーヒーや紅茶、緑茶などが挙げられますね。では、そういったものとの飲み合わせの悪い薬とはどんなもがあるのでしょうか?

 

1つ目は、寝つきをよくする薬です。

カフェインって眠気をとるというイメージがあると思いますが、その通りなんですね!なので、寝つきをよくする薬と一緒に飲む、寝る前の薬を服用する2~3時間前に飲むなどによって、お薬の効果がしっかり洗われなくなってしまうことがあるんです。

 

2つ目は、喘息の薬(一部の薬)です。

お薬とカフェインの化学的な形が似てるんですね。そのため、お薬の作用が強く出すぎてしまう可能性があるんです。

 

3つ目は、抗生剤(一部の薬)です。

最近は、抗生物質の使い方について色々と議論されているところではありますが、相変わらず様々な場面で抗生物質の処方がなされていますね、、、。

これらの一部の抗生物質には、カフェインの分解を抑制することで、カフェインが中枢神経への刺激作用が強まってしまい、神経過敏やいらいら、不眠などが発現することがあるんです、、、。

 

4つ目は、アスピリンです。

アスピリンは量によって解熱鎮痛作用を示したり、血液をサラサラにする作用を発揮するなど、ちょっと特徴的なお薬ですね。

とくに、解熱鎮痛作用については、市販薬の風邪薬にも入っているなど、非常に多く使用されているお薬の一つです。

では、このアスピリンとカフェインではどのような悪影響があるのでしょうか、、、。

アスピリンの効果が強く出すぎてしまうんですね。つまり出血傾向が強まる可能性があるという事です。

 

以上が、カフェインとの飲み合わせの悪い代表的な薬でした。繰り返しになりますが、心当たりがあった場合などは、自己判断せず、必ず薬ざしいに相談してくださいね!

 

今回は、もう少し続けます!!

 

クロレラ、納豆   f:id:ryouhei200611111:20170728121540p:plain

 

これについては、ピンポイントで特定の薬について注意が必要です。それは、『ワルファリン』という血液を固まりにくくする薬です。

納豆やクロレラはビタミンKが大量に含まれています。ワルファリンは肝臓で、ビタミンKに依存している血液を固まらせる因子を阻害することで血液を固まりにくくさせる作用を示すのです。このことから、納豆やクロレラの摂取は、ワルファリンを服用している患者さんにおいて薬の効果を弱めてしまい、結果的に血液の塊ができやすくなってしまうという事です。

同じ大豆製品である豆腐屋味噌に関しては、ビタミンKは少ない為、安心して食べることができます!!

ワルファリンを服用している患者さんは絶対に納豆やクロレラを摂取しないでくださいね!!

 

今回は、ここまでで、、、。


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