薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

便秘薬2トップの1つセンノシド(プルゼニド)~作用と飲み方~

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

前回は、便秘薬の2トップの1つ酸化マグネシウム(マグミットやマグラックス)について詳しくお伝えしましたが、今回は、その2トップのもう一つ、センノシド(プルゼニドアローゼン)についてお伝えしていこうと思います。

 

このセンノシドとは、酸化マグネシウムと作用が違います。全体像については、下記をご参照ください!

ryouhei200611111.hatenablog.com

 

酸化マグネシウムは、浸透圧性下剤という種類でしたが、このセンノシドとは、大腸刺激性の下剤となります。

浸透圧性下剤と大腸刺激性下剤は全然作用の仕方が違いますので、詳しくお伝えしますね!

ちなみに、酸化マグネシウムの作用について以下を参照してください!

ryouhei200611111.hatenablog.com

 

大腸刺激性下剤とは?

f:id:ryouhei200611111:20171004110709p:plain

読んで字のごとくなのですが、センノシドは小腸で吸収されることなく、大腸まで届き、腸内細菌の作用で、レインアンスロンというもの生成します。

こんなことはどうでもいいんですが、、、この成分が大腸の運動を強め、大腸にたまった便を押し出すためウンチが出る、という事になります!

酸化マグネシウムは、浸透圧の関係で大腸内に水分を出し、便を柔らかくしてウンチを出す、という作用から違いは一目瞭然だと思います。

 

服用時のポイント

このお薬は、服用のタイミングが重要です!

通常服用すると、8~10時間で効果が出ると言われています。つまり朝や日中に服用すると、学校や仕事中、帰宅中にトイレに行きたくなったり、夜寝ているときにお腹がグルグルなりだすことがあるのです。

帰宅ラッシュの電車の中や睡眠中に、、、想像しただけでも冷や汗出てきますよね(~~;)

そのため、多くの先生はこのお薬を処方する際、「寝る前に飲んでくださいね!」という出し方をします。

服用してから排便までの時間を知って、服用する時間をコントロールするのも必要かもしれませんね!

 

あと、もう一つポイント?注意事項?があります。

このお薬を服用すると、まれに、おしっこの色が黄褐色又は赤色になる事がありますが、これはお薬の成分によるものですので心配いりませんよ!

たまに、

「おしっこの色がすごく濃くなったんだけど大丈夫?」

という問い合わせがあるんですね~。

 

どういった人が飲むの?

大腸を直接刺激して排便を促すお薬ですので、大腸の動きが弱くなっている人が服用するお薬になります。

大腸の動きが弱くなる?

内臓ももちろん年を取ります。そのため、高齢者などが中心になると思います。

また、お薬の中には、大腸の働きを鈍らせるお薬(抗コリン薬など)が存在します。そういったものを服用している方で、便秘になったという方に対しても効果は期待できるでしょう!

 

次回は、センノシドの服用上の注意についてお伝えします!


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