薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

【各論】糖尿病薬:SGLT2阻害薬

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

インスリン製剤をのぞいたら、いよいよ最終です!

内服薬の中では一番新しい種類のお薬になります。

 

SGLT2阻害薬の種類

  • スーグラ
  • ジャディアンス
  • カナグル
  • フォシーガ
  • デベルザ、アプルウェイ
  • ルセフィ

SGLT2阻害薬の作用

SGLT2阻害薬は、りんごの樹皮に含まれる成分に数々の手を加えた物なんですね!

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腎臓のおしっこを作るところで、糖(グルコース)の再吸収を抑制し、おしっこの中に余分な糖(グルコース)を排泄することで血糖を低下させるというものです。

SGLT2阻害薬はインスリン分泌に直接作用しないため、単独では重症の低血糖を起こすことはほとんどありません。

血糖が改善されることで、インスリン分泌の能力を回復したり、更にはインスリン抵抗性の改善をもたらすことも分かっています。優秀ですね〜!!

また、糖を排泄するため、余分なカロリーが排泄されるという事ですので体重減少、利尿作用による血圧降下作用も期待されます。さらに優秀ですね〜^_^

 

注意しないといけない副作用

・糖をおしっことして出すという作用のため、約200~300ml/日だけおしっこの量がが多くなります。そのため、脱水には注意です!特に夏場は注意しないといけません。

また、高齢者の方は特に脱水になりやすい為、冬場でもしっかり水分を取るように心がけていただきたいと思います。

 

・食べた食事が尿として出るので、体重が減ります。元々栄養状態が良くない方には、さらに栄養不良状態を悪化させる可能性があるので注意です。

 

・糖をおしっことして出す性質上、尿路感染症と性器感染症のリスクが少し高くなります。特に女性に方は男性よりも起こりやすいとのデータがありますので、違和感を感じるようなら早めの受診をお勧めします。

トイレを我慢しないことと、水分をしっかりとることを意識しておいてください!

 

適する患者さん

  • 比較的若年で罹患期間が短い患者
  • 肥満傾向
  • 今までの薬の効果が不十分な場合の上乗せ

 

 


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