薬剤師が伝える!『薬との上手な付き合い方』

薬局で働く薬剤師が、地域住民に対して「お薬との上手な付き合い方」という講演会を実施していく中で、お薬を飲まれる方々が『本当に知りたい事』を講演会での質疑を通して知ることができました。その経験から、本当に大切なお薬との付き合い方を、様々な視点からお伝えしていき、安心・安全に服薬できるような情報を提供していくブログです。

【各論】糖尿病薬:GLP1作動薬

お薬とお付き合いのある皆さん、こんにちは!

 

いよいよラストスパートです!

 

GLP-1作動薬の種類

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GLP-1の作用とは、

・インスリンを作ると同時に分泌を促進する作用

膵臓β細胞(インスリンを作るところ)の増殖や新生の促進

・グルカゴン分泌抑制

・胃排泄遅延作用(腸への流入を緩やかにする)

・中枢を介して食欲を抑制

などにより血糖値を下げる作用があります。

  • リキスミア 1日1回、朝食前
  • ビクトーザ 1日1回朝or夕、
  • バイエッタ 毒トカゲの唾液から作られる。1日2回。
  • ビデュリオン バイエッタの分1週1製剤
  • トルリシティ ペンと針が1回分一体型になっている週一製剤。

これらのお薬は、どれも注射薬です。

注射薬というと、「インスリンなの!?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これらのお薬はインスリンではありません! 

 

使い分け

効き方からの使い分けポイントはバイエッタ、リキスミアのように比較的作用時間が短い薬の場合は、空腹時血糖は少し下げる程度ですが、食後血糖の上昇を抑える作用は強力です。胃排出遅延作用が強めな分、胃部不快感などが出やすいのですが、体重減少効果は高いとされています。
 ビクトーザ、ビデュリオン、トルリシティのような作用時間が長い薬は、胃排出遅延作用が弱いため、消化器症状の副作用の発現は少ないです。空腹時血糖低下は強力ですが、食後血糖抑制作用は弱く、体重減少作用はあまり期待できないなど、長所と短所がみられています。

 


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